元々クルマが好きで日産車に乗っていたこともあり、日産は私にとって身近な存在でした。なかでも埼玉日産に入社を決めた理由は、会社の雰囲気が良かったからです。入社前、実際に仕事現場を見に行く機会があったのですが、先輩方がフランクに話し合う様子を見て、「私もここでなら活躍できるかもしれない」と感じました。
埼玉日産の魅力として、「NISSAN MECHANIC CHALLENGE」(※1)に参加できることが挙げられます。私も参加していたレースメカニック(※2)の方々が、出走する30秒前までチーム一丸となって細部の調整に励み、完璧に車両を仕上げてレーススタートに送り出す姿勢には感銘を受けました。学びも多く、お客さまのクルマを整備する際の工具の見直しだけでなく、店舗での物の置き方など、美化の観点でも活かせる点がたくさんありました。
2024年度の「日産サービス技術大会(首都圏ブロック)」(※3)で優勝できたのも、この経験を経て、日々お客さま満足を意識して行動できたからかもしれません。
- (※1)全国の日産販売会社から選抜されたテクニカルスタッフと日産自動車大学校の学生が、KONDO RACING TEAMと共に国内最高峰レースである「SUPER GT・GT300」の舞台に挑む人財育成プロジェクト
- (※2)F1レースなどのモータースポーツ(カーレース)で、レーシングカーがベストコンディションでレースに出場できるように整備をする仕事
- (※3)全国の日産販売会社のテクニカルスタッフとテクニカルアドバイザーが、さらなる技術力、応対力の向上を目指す競技会


整備を通じて、お客さまの生活がより良いものになるようサポートする。これこそがテクニカルスタッフの仕事だと思っています。それにあたり心がけているのは、プラスαの提案をすることです。
たとえば、お客さまから「雨の日に前が見えづらく、運転に支障がある」という言葉をいただいたら、ワイパーの交換だけでなくフロントガラスのコーティングも提案することで、より安全運転が実現できます。このように、トラブルが未然に防げるよう常に気を配っています。
また、お客さまの立場に寄り添った考え方も重要です。「金額をなるべく抑えたい」「とにかく安全に乗れるようにしてほしい」などご要望がさまざまな中で、どうすれば最善のご提案が実現できるのか、時間をかけてしっかりすり合わせを行うよう心がけています。
今でも印象に残っているのは、修理希望をいただいていたお客さまとのエピソードです。入庫のクルマを確認した結果、半年後や1年後にも部品の交換や点検が必要になるとわかりました。そこで、リスクも踏まえて正確に今のクルマの状態をお伝えしたところ、「あなたのわかりやすい説明を受けて、修理ではなく新車の購入を決めました」という言葉をいただけたんです。まさに、お客さまのカーライフをサポートできたと思い、嬉しかったですね。


入社してから10年が経ち、後輩をサポートする立場になりました。スピード感をもって自分の作業を済ませるのはもちろん、困っているメンバーがいれば気を配り、アドバイスができるよう心がけていきたいと思います。いずれは、上司にも後輩にも信頼される緩衝材のような存在になれたら嬉しいですね。
この仕事の醍醐味は、学んだことが確実に力になるところです。たとえば、お客さまから「クルマに不具合がある」とご相談をいただいたものの、よくよくお話を聞くと実は操作方法が異なっていたという場合もあります。自身がクルマの装備や先進技術についての知識を持っていないとそういったケースにも対応ができないので、日々自己研鑽を重ねています。
国家一級整備士資格と日産の社内資格は取得したので、次はHITEQマスターという上位資格の取得に向けてチャレンジしているところです。この資格を取得すると、最新技術や機構を含めた車両全般の知識が身につき、故障診断・修理もより効率的にできるようになるので、さらなるスキルアップを目指したいと思っています。クルマが好きで、勉強熱心な方であればどなたでも活躍できるので、ぜひ一緒に挑戦してみませんか?


休日の過ごし方
グルメ探索やキャンプにクルマで出かけるなど、アクティブに過ごしています。また、埼玉日産には労働組合があり、バーベキューやスノーボードなど、年に数回ほど組合主催のイベントが開催されます。他店のメンバーと交流が深められる良い機会になるので、積極的に参加しています。